21世紀は「平和・共生の世紀」「教え子を再び戦場に送るな!」
10月21日、22日の2日間、山口県岩国市で日教組平和集会が開催されました。新型コロナ感染症の対応で、昨年度はフィールドワークを実施しない1日開催でしたが、今回は従来通りのフィールドワークを含む2日間での開催となりました。
集会では日教組小林美奈子書記次長の主催者挨拶に続いて、日教組角田組織共闘部長基調報告をおこないました。
記念講演が行われ、現在95歳になる元中学校教員の江種祐司さん(広島県教組)がZoomで行いました。江種さんは広島師範学校の学生だった17歳の時に被爆しました。
被災当時の生々しい悲惨な状況とともに、江種さんは「アメリが行った広島・長崎への原子爆弾の投下は、人類最大の犯罪」と強く主張しました。また、戦後自らが行った平和教育の実践にも触れました。
記念講演に続いて、特別報告として日教組寺澤国際部長が「ウクライナの現状」につい「ウクライナでは1000万人いる学齢期子どもたちのうち1/3しか対面での授業を受けることしかできず、残りは戦火のなか、オンラインの授業を受けている」「ロシアの侵攻により1300以上の学校が全壊している」「難民になった子どもたちは半数は教育をうけていない」ことなどを報告しまた。
また、2つめの特別報告として長崎県から参加した4人の高校生が「ビリョクだけどムリョクじゃない」をスローガンにした「高校生平和大使」の活動を報告しました。1998年に日教組などが支援するなかはじまったこの活動は、これまで各地で行った署名活動などで集めた平和を求める署名を国連欧州本部などにとどけており、ノーベル平和賞の候補にもなっています。毎年公募で選ばれ26代目となる 今年の平和大使は4年ぶりにスイスの国連欧州本部を訪問しました。これらのことや各自の今後の抱負などが語られました。
2日目はアジア最大の基地である米軍岩国基地の監視活動を続けている市民団体の田村順玄さんから岩国基地や米軍再編についてレクチャーをいけた後、3台のバスでフィールドワークをおこない、再編の「飴」によってつくられた「愛宕スポーツコンプレックス」と、岩国基地を外部から視察しました。
日曜のため通常の訓練は行われていませんでしたが、騒音や様々な被害が予想されることがわかりました。岩国に限らず米軍に対する日本政府の従順な姿勢には大きな問題があります。日米地位協定の改定など日本国民が安心して暮らせる対応を政府に求めなければならないと感じました。