2024年度当初人事に関する県教委交渉

 7月18日、2024年度当初人事に関しての県教委交渉を行いました。冒頭、丸山委員長は「学校の働き方改革がすすんでいないため、現場教職員の負担が大きくなっている。休職代替職員が見つからないことも由々しき問題だ。学校が働きやすい職場なるために、人事の占める要素は大きい」と挨拶し、また「4月当初に求めた交渉が、この時期になってしまうのはたいへん遺憾である」と述べました。

公正・公平な人事を県教委が明言

 交渉では最初に「人事異動は、重要な交渉事項であること」を確認し、本人の「希望と納得」を原則とした人事異動を行うことを強く求め、「不当人事、差別人事は一切行わないこと」など、「異動方針」「細部事項」に基づいた「公正・公平な人事」を行うことを約束させました。また、人事評価の評価結果を、当面は人事異動に使用しないことを確認しました。参加者からの校長のヒアリングが適正に行われていない事例などが述べられ、また、2教科以上の免許を持つ場合、本人の意向を尊重したうえで対応することが当然と強く指摘しました。

異動希望ない場合は特記事項に明確に記入を!

 続いて、人事調書に、異動希望の有無を記入できる欄を設けることについて、「異動の意向がない場合は『特記事項』欄に記入できる」ことを確認しました。また、このことについては「昨年度も交渉で確認していることであり、冒頭回答でしっかり回答すべきである」と強く指摘し、また、「すべての職員に、異動意向の有無をきちんと記入させることが民主的な人事につながる」とその周知徹底を求めました。

他県でできることがなぜ埼玉でできないのか?

  人事異動公表日を早め、修了式前に公表することを強く求めました。これについての「公表日の早期化のメリットより早期化による影響や混乱を避けることが重要」との県教委の回答に、参加者から大きな怒りの声が湧きあがりました。

 今年4月から東京都は、「生徒らが教職員に別れの挨拶を交わす機会を設けるため」として、公表日を3月21日に早めています。現場の子どもや教職員の思いを尊重した対応といえます。

 また、千葉県も公表を3月23日に早めており、近県では山梨や長野はそれ以前から修了式前に公表しており、全国的にも同様な対応が多くの県でなされています。また、神奈川では県教委の公表前でも修了式での公表を多くの市町村教委が認めており、現場の声を尊重した対応がなされています。

 「具体的に、今年3月、内示後の24日以降に人事異動が変更になったのは何件あるのか?」との問に当局は明確な数字を示せませんでした。

 「東京や千葉でできることがなぜ埼玉でできないのか?」参加者からは県教委の不誠実な対応を非難する声があがりました。

 人事異動は働くものにとって勤務条件に密接に関わる大きな問題です。埼玉教組は本人の「希望と納得」を原則にした公正な人事異動をを引き続き求めていきます。


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