万年筆インクの鑑定を! 狭山事件60年真相報告集会

  1964年3月11日、内田武文浦和地裁裁判長は、弁護団の証人しらべの申請を却下し、僅か半年のスピード審議で石川さんに「死刑判決」をくだしました。「あの時、裁判官が弁護団の申請通り証人尋問をしていたら、私自身だまされていることに気づいていたかもしれない」と過酷な取調と策略で、当時は「ウソの自供」をしていた石川さん自身が語っています。

その死刑判決から59年目を迎えた2023年3月11日、さいたま市内で「狭山事件60年真相報告集会」が開催されました。

 集会では片岡明幸部落解放同盟埼玉県連委員長が、石川さんの無罪を立証する数多くの証拠のうち、「万年筆インクの真相」を語りました。

 証拠品とされている石川さんの自宅から発見された万年筆のインクは、科学的分析により、被害者が使っていたインクと異なるものであることが明らかになっており、発見の経過からもねつ造されたものとの疑いが強まっています。

 万年筆以外にも石川さんが犯人でないことを示す証拠や鑑定結果は数多く存在しています。東京高裁は一日も早く「事実調べ」を行い、再審開始の決定を行い、石川さんの冤罪を明らかにしなければなりません。

 元気な姿で参加した石川さん本人も、無罪を勝ちとる決意を力強く表明しました。


関連記事


ページ上部へ戻る