賃金を引き上げ、働く者の生活を守ろう

 2月20日、さいたま市浦和コミュニティセンターで、埼玉教組・埼玉県私鉄・自治労埼玉他の県内労組で構成された実行委員会が主催する「2024埼玉春闘学習・交流集会」が開催されました。

 集会では、武藤辰也実行委員長(県私鉄委員長)の主催者挨拶に続いて、立憲民主党熊谷参議院議員、船橋社民党県連合幹事長が連帯挨拶を行いました。次いで、関東労働大学の菅原修一さんが「2024春闘をめぐる情勢と課題」をテーマに講演をこないました。

 菅原さんは「日本の産業界はコスト(とりわけ人件費)を削減し利益をあげることを30年続けてきた。このことが現在の日本社会を壊しており、このままでは世界最初の衰退途上国になるという人もいる」「運輸業・福祉労働・飲食など低賃金や労働条件の悪い業界から他の業界への転職が行われており、人手不足が深刻化している」「(昨年の春闘は)30年ぶりの賃金引き上げ率と評価されているが、物価上昇率を勘案すれば実質賃金はあがっておらず、30年ぶりの高水準とは言えない」「賃金引き上げを行われても、一方で人減らしが行われれば人件費の総額が増えるわけではない」など鋭い指摘をわかり易く話されました。また、労働組合の現状について「産業構造の変化や非正規労働者の増加で数的には弱体化していているが、(連合の要求でも)賃金のみならず社会のありように言及するなど質的には高まっている」と述べ明るい展望をもって活動することにエールを送りました。

  また、職場報告では埼玉教組椎名書記長が「時間外勤務手当が支払われていない教員の厳しい労働環境」について報告し、「教員不足の解消」を訴えました。


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