憲法理念の実現をめざそう!!

日教組平和集会

 10月22日、日本教育会館で2022年度日教組平和集会が開催されました。新型コロナウイルス感染症への対応で、全体会・分科会のみの1日開催でしたが、分科会では熱のこもった討議が行われました。

 全体会では日教組小林書記次長の主催者挨拶に続いて、来賓の日政連古賀ちかげ参議院議員が挨拶をしました。古賀議員の熱のこもった挨拶に会場からは大きな拍手が沸き起こりました。次いで、日教組角田中央執行委員(組織共闘部長)が基調報告をおこないました。角田部長は、「『教え子を再び戦場に送るな』のスローガンのもと、憲法理念の実現をめざし、平和運動・平和教育を職場・地域で発展させること」が日教組平和集会の目的であり、「全国のとりくみ等の共有・交流・討議を通し、具体的行動を見いだしていく」ことをめざした開催であることを述べました。また、改憲勢力が2/3以上を占める国会の状況を踏まえ、「憲法改悪反対の世論を喚起していくことが重要」としました。

 次いで、「高校生平和大使活動」の報告を、長崎在住のふたりの高校生が行いました。1998年に始まった高校生平和大使のとりくみは今年で25年を迎え、毎年公募で選ばれている「高校生平和大使」が、ジュネーブ国連本部だけではなく、ブラジル、ドイツ、メキシコ、インド、韓国、フィリピンなどにも派遣され「核兵器の廃絶と平和な世界の実現」を訴え、ノーベル平和賞の候補にもなっています。

 ふたりの高校生は自分が平和大使に応募した動機や大使として活動した感想、また、平和についての自身の考えなどをしっかりとした口調で報告しました。

 さらに、特別報告があり、日教組寺澤国際部長が「ウクライナの現状」を報告しました。 現在、ウクライナでは人口の35%にあたる1400万人が難民として周辺国等に出国しており、その多くは女性と子どもたちです。また、620万人以上が故郷を追われ国内で難民化しています。日教組は「教職員組合の国際組織である教育インターナショナル(EI)と連携し、ウクライナ難民への支援を行っている」との報告がありました。また、ウクライナの教員組合とも連携していると報告しました。

 一方で、ウクライナ国内では「戒厳令下の労働法改悪で、労働者や労働組合の権利が抑圧さている」実態も報告されました。

 記念講演は長崎県被爆教職員の会の山川剛さんの講演でした。山川さんは戦時下の国民生活の様子や長崎でのご自身の被爆体験などを話されました。各地で講演をされている山川さんが、冒頭「私の話は戦争被害の話だが、戦争には必ず、被害と加害がある。被害を受けるに至った加害の部分も忘れないで欲しい」と語ったことが印象的でした。

 その後、①基地・日米安保・有事法制、②核兵器廃絶・脱原発、③戦後補償・国際連帯、④平和運動・平和教育の4つ分科会で、レポーターの報告をもとに熱心な討議が行われました。

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