平和を守り、真実をつらぬく民主教育を確立しよう!!

 第74次日教組全国教研集会が1月24、25、26日の3日間、東京・神奈川の各地を分科会会場に開催されました。今次集会では、これまで開催初日に実施されていた全体会・記念講演を16日にWebで実施しました。このことでより多くの人が記念講演を視聴することができ、また、分科会参加者の日程的な参加しやすさを保障したと言えます。

 全国教研では「教え子を再び戦場に送るな」と並ぶ日教組二大スローガンである「平和を守り、真実をつらぬく民主教育の確立」を基調として実施されています。このスローガンは1954年2月につくられ1955年1月日に開催された第4次全国教研で基本目標として掲げられました。

 埼玉教組からは分科会レポーター(全国教研正会員)として、佐々木俊二さん(南支部・中央執行委員長)、小池隆夫さん(南支部)、岡島孝徳さん(比企支部)の3名が参加しました。

 

レポートの概要は以下の通りです。

小池隆夫(南支部・川口上青木中学校分会)

外国人生徒への日本語指導の試み 

2023年11月から現在までの日本語指導の取り組みについて報告します。2023年度は週2日間、トルコ籍、中国籍の生徒10人に日本語指導を行ないました。今年度は4月よりフルタイム勤務の講師として、中学1年生の「国語」の授業を2クラス受け持つのと並行して、週10時間、6人の生徒に日本語の指導をおこなっています。「国語科」教員としての経験を活かしながらも、外国人に日本語を教えることは全く新しい経験でした。
 日本語の特異性、それゆえ指導の難しさも痛感しました。市販のテキストを参考にしながらも自作の教具を作り、初級のテキストも試行錯誤しながら自作しました。同時に彼らの困難(学習面だけでなく、文化や生活習慣の違い)に寄り添う必要性も感じました。
 これからは外国籍の子どもが増加することは必至です。日本語指導の環境整備と専門教員の早急な配置が必要です。このような点も含めて全国の仲間と問題を共有してたい。


岡島孝徳(比企支部・東松山桜山小分会)

地域の環境の教材化  ~トウキョウサンショウウオの保全を通して~

 本校では4年前から(前任校から通算すると6年前から)、市内の生息地で採卵したトウキョウサンショウウオの卵嚢をあずかり、上陸して幼体になるまで4年生の子どもたちが育て、再び採卵地に放流するという取り組みを続けています。
 また、一昨年度と昨年度はトウキョウサンショウウオの生態を有志の子どもたちと研究し、昨年度は県の理科研究発表会で最優秀賞を獲得することができました。
 現任校は校区内に生息地があるため、より身近になり、その結果トウキョウサンショウウオの保全のためには里地里山全体を保全する必要があることに気づきました。学校でできることは限られてはいるが、学校周辺の環境を利用した取り組みが学校全体に広がっています。


佐々木俊二(南支部・川口上青木中学校分会)

暗号のつくり方

 数学が社会に役に立っているかを子ども達に問うと、たいていは「買い物のときの計算に役に立っている」という答えが返ってきます。しかし、現在は、バーコードによる決済や電子マネーが登場して、そのような四則計算さえも知らなくても生活できるようになっています。そのような中で、現代社会に数学が使われている1つの例として「暗号論」を授業で取り上げました。これは、「RSA暗号」と呼ばれ、ネットバンキングやネットショップでの番号のやりとりの時に使われていて、もっとも安全な暗号(現代のスーパーコンピュータを使っても数ヶ月は要する)と言われています。
  その暗号理論は、「大きな数を素因数分解するのはとても時間がかかる」という数学的事実を利用しています。2つの素数の積を計算することは簡単ですが、その積から二つの素数をみつけることは、とても時間がかかるのです。
 授業では、簡単な2つの素数を使って暗号をつくりました。その授業実践の報告です。


関連記事


ページ上部へ戻る