靖國は顕彰施設、追悼はできない
戦後80年連続学習会③

7月31日、東京・お茶の水の連合会館で、平和フォーラムと戦争をさせない1000人委員会の共催で、戦後80年連続学習会が開催されました。3回目の今回は弁護士の内田雅敏さんが「靖國問題から考察する戦争の記憶」をテーマで講師を勤めました。
「靖國神社と聖戦史観」の著書を持ち、靖國問題に詳しい内田さんのお話は36ページもの資料(冊子)が用意された熱のこもったものでした。
内田さんは政治家の靖國参拝について、「戦没者の追悼が批判されているのではない。靖國神社という場所での追悼が批判されている」「靖國神社は追悼施設ではなく、戦死者・戦病死者の顕彰施設であることが本質」と述べ「国のために戦死することを最大の栄誉としてまつる精神システムとして機能してきた」とする安倍首相の靖國参拝抗議した東京弁護士会会長談話を紹介しました。
また、「A級戦犯の合祀は東京裁判を否定するもの」と述べ、東京裁判でのパル判事の無罪論について「事後法による有罪を否定したもので、日本のアジア侵略責任や戦地における虐殺事件等を否定てはいない」としました。
さらに、「靖國神社に位牌・遺骨はない」「靖國神社の狛犬は中国遼寧省からの略奪品、『英霊』の番犬が略奪品とは情けない」「遊就館の展示ではビルマ(ミャンマ-)、フィリピンの独立は1943年(昭和18年)とされている」「現在の靖國神社宮司は元海将(自衛官幹部)の大塚海夫氏。旧日本軍と自衛隊の連続性が懸念される」など靖國神社や遊就館(靖國神社の資料館)についての様々なエピソードを語りました。
先の参議院選挙での参政党の高得票など、右傾化が進行しています。私たちは正しい知識を持ち、彼らのウソ、デマゴギーと闘わなければなりません。
