不当人事は許さない! 人事異動公表日の早期化を!
県教委人事交渉

7月22日(火)、県労評会館会議室で「2026年度当初人事等に関する要求書」に基づく交渉を県教委小中学校人事課と行いました。
この交渉は「人事異動が、本人の『希望と納得』を原則とし、強制人事や広域人事に名を借りた不当人事が行われず、公正・民主的な人事異動が行われること」を強く要請して毎年、県教委小中学校人事課と実施しています。
現在では不当人事は少なくなっていますが、過去においては、本人の希望に反し、長時間通勤を強いられなどの人事異動で退職に追い込まれた事例もあり、毎年の県教委交渉が大きな歯止めになっています。
今回の交渉のポイントは以下の2点です。
(1)人事異動調書に県立学校(高校、特別支援学校等)と同様に
異動希望の有・無を明確に記入できる欄を設けること。
この要求に対し、県教委は記入欄を設けない理由として、①何らかの事由(学級増、介護等の本人の事情)により、記載通りにいかないこともあり得る。②小中学校の人事異動は県立学校と異なり、市町村教委を経由するので県立学校に比べ手間がかかる。と回答しました。
これに対し埼玉教組は、「人事異動調書に異動希望の有無の記載が無いことが不当人事の行われる温床になる」と強く追求しました。これに対し県教委は「校長と市教委が連携して本人の意向を十分にくみ取るよう各市町村教委を回りお願いしてきた。校長は進捗状況も含めて本人との丁寧な面談を行うようお願いした。」と理由にならない回答をしました。
埼玉教組は、そもそも本人の意向に寄り添ったヒアリングや面談を行わない校長がいるために「希望と納得」の原則が守られていないと主張し、「人事異動調書に県立学校と同様に異動希望の有・無を明確に記入できる欄を設けること」を引き続き要求し、継続交渉としました。
(2)人事異動公表日を早め、修了式実施前に公表すること。
埼玉教組は、人事異動公表日を早めればお別れの会(離任式等)を年度末に行うことができ、新年度の忙しい時期に前任校の離任式等のために着任校を離れずにすむ(働き方改革、児童・生徒への教育的配慮)、ばかりか旅費の節約にもなると主張しました。また、東京都、千葉県など人事異動公表日を早めている自治体がある等を示し、人事異動公表日を早め、修了式実施前に公表することを要求しました。
年度内の離任式実施は可能
これに対し、県教委は人事異動公表日は、知事部局との兼ね合いから教育局のみを早めることは難しいという回答をくりかえしました。また、離任式等を年度末に行ってもよいかという質問に対し、離任式等の実施と時期は校長、市町村教委が判断するものであり県教委はそれについて市町村教委にものを申す立場ではないと回答しました。
これまでの交渉で県教委は、「内示の内容を公表することは、処分に値するような行為ではない」と明言しており、各学校の判断で離任式等を年度内に実施することに支障はありません。
県内ではコロナ禍以降、離任式等を実施していない市町村教委もあり、着任した教員が前任校(他市町村)の離任式等に出席する場合、公務出張を認めない事例も発生しています。埼玉教組は、引き続き人事公表の早期化を要求していきます。
