軍拡増税、武器輸出を許すな! 憲法を生かし平和を守ろう!

日本国憲法の施行から、78年を迎えた5月3日、東京・有明防災公園で「改憲発議を許さず、憲法を生かし、平和・いのち・くらし・人権を守ります」「平和主義をつらぬき、核兵器のない世界をめざして、日米軍事一体化と軍拡増税、武器輸出を許しません」「原発推進政策を撤回させ、再生可能エネルギーへの転換を求めます」などのスローガンを掲げ「2025憲法大集会」が開催されました。

集会では、主催者を代表し菱山南帆子さんが「平和を守り、軍事に頼らない政治こそが真の人権保障であり、憲法の精神そのもの」と力強く挨拶しました。
次いで、中央大学名誉教授植野妙実子さん、日本被団協代表委員田中熙巳さん、政治経済評論家古賀茂明さんが、スピーチをおこないました。被団協を代表して昨年ノーベル平和賞の授賞式に参加した93歳の山田さんは「皆さんがこれまで70年にわたる被団協の努力をぜひ引き継いで欲しい。そして核兵器は非人道的だということを、世界に伝えて欲しい」と会場の参加者に訴えました。
さらに、辻元清美立憲民主党代表代行(参議院議員)、田村智子日本共産党委員長(衆議院議員)櫛渕万里れいわ新撰組共同代表(衆議院議員)、大椿裕子社民党副代表(参議院議員)、伊波洋一沖縄の風幹事長(参議院議員)の皆さんが各政党を代表して憲法を守り抜く決意を表明しました。
次いで、プラカードアピール、市民によるリレートークなどが行われ、また市民連合の佐藤学さん(東京大学名誉教授)が連帯の挨拶をおこないました。エンディングでは参加者全員で「HEIWAの鐘」を合唱し、閉会しました。
論破された押しつけ憲法論
日本国憲法には成立当時から「占領軍によって押しつけられた憲法」だとする評価がありましたが、「押しつけでもいいものはいい」という論調がある一方、その後の様々な論争により「押しつけ憲法論」は明快に論破されています。
何よりもこの憲法は1946年4月に実施された衆議院総選挙で選出された議員により当時(大日本帝国憲法下)の憲法改正の適法な手段に基づき、国会の場(臨時帝国議会)で可決成立した事実があります。
この総選挙は20歳以上のすべての男女に選挙権を認めたものであり、39名の憲政史上初の女性議員が誕生した選挙でもありました。
衆議院での採決は46年8月24日、記名投票でおこなわれ、総数464名のうち反対派8名という結果でした。ちなみに当時6名を占めていた日本共産党の議員は反対票を投じていました。その後、貴族院で修正議決された後、衆議院で再議決のうえ、同年11月3日に交付され、6か月後の47年5月3日に施行されました。このような成立過程は衆議院憲法審査会でも確認されており、同事務局は2016年「日本国憲法の制定過程に関する資料」として公表しています。(インターネットで閲覧・取得できます)
