連載 これどうなってるの ⑱

Q 校長先生が「私が年休(年次有給休暇)を認めないこともできる」と言っていました。  ほんとうですか?

 

A 年休は労働基準法に認められた労働者の権利で、「労働者の請求する時季に与えなければならない」(労基法39条5項)とされており、他の休暇(願い)と異なりその理由 等を明らかにする必要もありません。

  但し、使用者は、労働者が請求した時季に年休を与えることが「事業の正常な運営を妨げる場合」にのみ、他の時季に年休を与えることができる「時季指定変更権」を行使することができます。校長はこのことを言っているのだと思いますが、学校現場で時季変更権が行使できる場面はおよそ想定できません。

  以前、子どもの入学式に教員が学校(職場)を休むことの是非が論議されましたが、この場合であっても、入学式が実施できないわけではありませんので年休の取得は認められます。(要件があえば子育て休暇が可)もちろん、卒業式に校長が休んでも教頭が職務を代行すればよいのですから、「事業の正常な運営を妨げる場合」ことにはなりません。もし認めなければ労基法違反で「使用者は6ヶ月以下の懲役または30万円以下 の罰金に処せられる」事例です。

  この校長が、十分な理解のないまま発言したとすれば管理職として適性が疑われますし、法を理解したうえでの発言なら「パワハラ」に該当する事例です。年休を取得しやすい環境を整備するのも管理職の重要な役割であることを指摘しておきます。

  また、今年4月から、労働基準法が改正され、年10日以上の年休を有する労働者について「年5日については必ず取得させる」ことが使用者の義務となっており、埼玉県教委は市町村教委に適切な対応を求めています。この場合、5日間取得しない教職員に対しては市町村教委(校長)が年休の時季を指定し、取得させることになります。

  詳しいことは埼玉教組本部までお問い合わせ下さい

   

 

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