混乱と多忙化もたらし「働き方改革」に逆行する全国学テは即刻中止!      48億で業者に丸投げ   調査よりも改善を

 4月18日、2007年以来13回目となる全国学力学習状況調査が実施されました。 2007年に全国の小学校6年生、中学校3年生すべてを対象に国語、算数・数学のテストが実施されました。1967年以来43年ぶりでした。この間、民主党政権下で2010年、2012年は約3割の抽出調査(2011年は東日本大震災のため全面中止)に改善されました。しかし、安倍政権下の2013年からは再び小6、中3の全員が実施対象となりました。また、2012年、15年、18年には、理科が実施され、今年度は初めて中学校での英語が実施されました。

   負担・混乱を招いた中学英語

 今年度実施された英語では、とりわけ「話すこと」調査について、わずか10分足らずのテストのために、「1クラスずつ視聴覚室等パソコンのある教室に移動させ、マイク付きヘッドセットを装着させ音声を録音する」というこれまで生徒も教員も経験したことのない方法で行われました。事前や事後の措置にも、多くの時間を要し大きな負担となりました。県内の中学校分会から「勤務時間外に事前の準備を3日かけて行った」「パソコン室が何日も使えず、授業や部活に支障があった」「パソコンの故障で録音がうまく出来ず、数名が翌日やり直した」「周りの人の声が聞こえてしまい、それを聞いて答えている生徒が多数いた」「クラス数の関係で英語の実施が午前・午後に分かれた、問題が漏れるのは必至」などの報告がありました。

 今年度の全国学テは、中学校では内田洋行(株)が約30億円で受注しています。また、小学校の受注額は約18億円ですので、全国学テ実施のため48億円が直接、教育産業に渡っています。それ以外の経費も含めると、わずか半日の調査のために総額54億円が支出されています。(すべて文科省HPによる)そして、その結果は有効に活用されることなく、競争をあおるために使われています。

   県教委は児童・生徒の気持ちがわかるのか

 さらに、同時期に実施されている県学力調査が一層、現場に多忙化と混乱を持ち追い込んでいます。本来であれば、学級づくり、学年づくりが重要な時期、新学期を迎えて大きな不安を持つ子どもたちの側にたつべき時期に、過去問の実施を指示をする校長もいました。「教科担任との初めての出会いが試験監督」であって良いのでしょうか?「試験の点数がすべてだ」というサインを子どもたちに送っているのではないでしょうか?

 都道府県独自の学力テストを実施している県は32県で、2/3ほどありますが、(群馬・千葉など15県は実施していない)そのうち、全学年で実施しているのは大阪府と埼玉県だけです。さらに4月に実施しているのは14県しかありません。また、結果の公表について埼玉県教委は市町村の平均点をHPで公表していますが、それも4県のみです。(すべて文科省調査)ほんとうに、子どもたちの豊かな学びを保障する姿勢に県教委がたっているのか疑問を持たざるを得ません。

 埼玉教組はこれまでも県教委に対しては「県学テの廃止。当面、実施時期の見直し」を申し入れてきました。引き続き、交渉・協議を継続し改善を求めます。

 


 

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