第28回日教組関東ブロックカリキュラム編成講座より〜

じりじりと照り続ける日の光にじっと堪える駅前の武田信玄像。舞鶴城の石塁から立ち上る陽炎は、まるで甲府盆地の夏の熱さを物語っているようだった。
第28回日教組関東ブロックカリキュラム編成講座。特定の課題を中心にした自主編成運動が広がる中、1974年、長野の蓼科で行われた「第1回自主編成講座」がこの講座の出発点である。あれから40年、連綿たる歴史を重ねながら講座は今も続いている。
新学習指導要領の情報公開を目前に控え、関東ブロックの教職員が一同に、ここ談露館に集まった。忘れもしない3年前、日教組教育研究全国集会もここ甲府で行われた。甲府の冬の寒さを紛らわすかのように、焼酎のそば湯割りを飲んだことを昨日のことのように思い出す。あのとき、この甲府に埼玉代表レポーターとして参加したのが、埼玉教組比企支部の青年部員Yさんだった。
テーマは、「やればやるほど矛盾だらけ〜埼玉県学力・学習状況調査と全国学力・学習状況調査〜」
去年、全国学力テストと新埼玉学力テストの問題点を実証したOさんの研究の続編となる。莫大な資金を投入して行われる埼玉新学力テスト、問題非公開という状況に戸惑う現場、数字に振り回される学校。競争原理の中で、教職員と子どもたちに負担がのしかかる様をプリズムのように映し出した。今回の報告は、単に国と県の学力テストの矛盾点をつくだけではない。学テに代表される狭い教育観そのものが如何に無意味なものであるかを投げかけたのだ。
関東の教職員が、「学び」についての悩みや疑問をつづった中に、「数値化の危険性」への言及がとりわけ多かったのも事実だ。会場からため息が漏れた。Yさんの発表は、懇親会の他県とのやりとりの中でも好評だった。と同時に、「こんなにひどいことが行われているの? 大変ね。がんばって!!」と逆にはげましの言葉さえもいただいたのである。
数値主義の矛盾をしっかりと見つめなければ、我々は教育方策を全肯定的に受け入れることになることについて深く考えなくてはならないだろう。

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